どうも、木村(@kimu3_slime)です。
Twitterを見ていたら、こんなツイートが流れてきました。
いつ頃から拡散されているのか不明ですが、拙作「ELECTRICAL COMMUNICATION」を使用した酷い内容の動画に関して。ちょっと言わせていただこう…
楽曲や関連した作品のイメージを壊すような、品性を疑う使い方をされていたことが正直非常に不愉快でした。
— 尾澤拓実 (@Roidual) January 23, 2017
「ELECTRICAL COMMUNICATION」はロックマン8の曲ですが、それと関係のないアダルトな映像をつけた動画がTwitterで拡散しています。
作曲者、ロックマンファンにとって悲しいことです。
大手まとめサイト「オレ的ゲーム速報@JIN」では「淫夢動画に曲を使われたミュージシャンがブチギレるもツイッターで煽られまくる事態に・・・」と取り上げられていますが、「淫夢動画」と切り取るのは不適切だと思いました。
動画の映像として使われているのは、淫夢ではなく、BMEと呼ばれる動画です。
僕がわかる範囲での情報をまとめたいと思います。
経緯
2011-12年 ニコニコ動画がBMEが発掘される
「BME」がニコニコ動画の一部で知られはじめ、動画・音MADが作られました。
BMEとは、Body Modification Ezineの略で、身体改造を楽しむ海外のサイトのことです。つまりR-18なので、調べる・動画を見る際は閲覧注意。例えば、キンタマに針を指す動画があるようなサイトです。
「【BME】身体改造総合コミュ【ブギウギ】」という生放送コミュニティは2011年からあるため、少なくともこの頃からBMEは知られていたことがわかりますね。
そして、コミュニティタイトルに「ブギウギ」とありますが、これは楽曲「東京ブギウギ」をBMEの映像にくっつけた動画が流行っていたことによるものです。
つまり、この頃から「BMEと全く関係のない映像を組み合わせるスタイル」の動画があったわけです。今回の「ELECTRICAL COMMUNICATION」はその延長線上として見ることができるでしょう。
2016年12月-2017年1月 Twitterで拡散
以下の歌詞とともに、あるBME動画と「ELECTRICAL COMMUNICATION」の楽曲を組み合わせた動画がTwitter上で拡散されました。(参考:Twitter検索)
僕は2017年1月時点で、Twitter淫夢関係者のリストで流れてくるのを見て、初めてその動画を知った気がします。ずっと謎だったんですよね。
ELECTRICAL COMMUNICATION
引き裂かれてる IMAGINATION
誰にも 邪魔させない
Sparkしてる ROCK ACTION
打ち砕け MEDITATION
狂った現実(いま)を焼き捨てたい
動画の内容
使われているのはどんな映像かというと、男性が肥大した局部をむき出しにして腰を振っているものです。彼はふんどしブンブン丸・絶叫マンと呼ばれています。
楽曲が「ELECTRICAL COMMUNICATION」でなく、人物だけ切り出して削除対策された動画「ふんどしブンブン丸BB」がニコニコ動画にアップされていますね。この時点で2016年10月28日でした。
ブンブン丸はどこで生まれた?
また、画像掲示板「ふたばちゃんねる」で、「ELECTRICAL COMMUNICATION」をふんどしブンブン丸と結びつけるネタが生まれていたのではないかと思われます。
ふたばはログが流れてしまうため、ここは推測にすぎませんが。
10 : 2016/12/03 16:37:41 No.394404443 1
ELECTRICAL COMMUNICATIONが好き
ここでは別のイメージ付いてるけど
ニコニコ大百科の「ELECTRICAL COMMUNICATIONについて語るスレ」でも、発祥としてふたば・壺(にちゃんねる)を指摘するレスありました。
58 : ななしのよっしん :2017/01/24(火) 06:45:44 ID: AvktySJWFU
過去ふたばにあったネタを調子に乗ってゴリ押ししまくったHicks兄貴の罪は重い
59 : ななしのよっしん :2017/01/24(火) 06:55:34 ID: /tra+tzbS/
壺がやってツイッターが広めた
60 : ななしのよっしん :2017/01/24(火) 07:34:41 ID: 2Ock+DboGV
ふたば内で収まってたエレクトーリカルコミュニケーションをTwitterで大々的に広めたHicksは『最初に作った「」が悪い』で言い逃れられると思うなよ
引用:ELECTRICAL COMMUNICATIONについて語るスレ
ブンブン丸はどのように広がった?
Twitterでの拡散は、さまざまな人が書き込み・動画の投稿を行っているため、どこが原因と特定するのは難しいです。
BMEファンと淫夢ファンはユーザー層がかぶっていることが多いため、「オレ的ゲーム速報@JIN」では「淫夢動画」とまとめられたのでしょう。
「拡散は淫夢民・BME民のせい」と簡単に切り取ってしまっていいのか、僕は疑問に思います。Twitterでの拡散は、極めてローカル・一部分でしか広がらないことが多いので。
おそらく、最も早い時期にネタを広めようとしたのは、Hicks(@scoop_114514)さんではないでしょうか。
彼のタイムラインを「ELECTRICAL COMMUNICATION」で検索すると大量の書き込みが見つかります。
2016年12月7日時点で、楽曲とBMEと歌詞を組みあわせたツイートをしています。
@scoop_114514
五年前にこれを作ったふたばは神— Hicks (@scoop_114514) December 7, 2016
「五年前にこれを作ったふたばは神」と言っていることから、彼が参考にしたのはふたばであり、それをTwitterに広げようとしたのでしょう。
上記ツイートは削除されるかもしれないので、魚拓へのリンクも貼っておきます。
ということで、「ELECTRICAL COMMUNICATION」の悲しい使われ方をした動画の経緯は紹介できたと思います。万が一間違っている点がありましたら対応しますので、連絡ください。
淫夢では、「NONA REEVES」の曲が淫夢と関係ないにもかかわらず使われていますが、作者の西寺さんがギリギリ許してくれているのでセーフでした。
参考:「NONA REEVES」が「例のアレ」で人気なのはなぜ? 元ネタをていねいに解説
楽曲をやむえず無断使用するときには、せめて作者への敬意を持って、作者の声を大切にしたいものですね。
自分が世に出した楽曲を、手にしてくださった方がどのように楽しむかはその方々に委ねるしかなく、作者としては好きに楽しんでいただけるのが一番ですので、あれこれうるさいことは言いたくはないのですが。
— 尾澤拓実 (@Roidual) January 23, 2017
楽しめる愉快なものは歓迎だが、品性を感じられないシモネタはあたしゃ嫌いだよ。
— 尾澤拓実 (@Roidual) January 23, 2017
木村すらいむ(@kimu3_slime)でした。ではでは。